かもめを観る


猛暑の中、大阪へ。チェーホフ原作の「かもめ」ですが、原作はよく知りません。(チェーホフで知っているのは「櫻の園」くらい?) なので、鹿賀丈史藤原竜也という看板2人に期待して観てきました。幕が開くと、冒頭から長い台詞が続きます。独特の台詞回しや激しい演技に圧倒されるうちに世界に引き込まれました。藤原竜也さんは若いながらさすがの演技力。退屈な芸術に不満を持つ若者として感情が爆発するシーンが迫力満点でした。鹿賀丈史さんは著名だがずるくて優柔不断な小説家をちょっとユーモラスに好演なさっていてすばらしかったです。主人公の母で大女優の麻実れいさんも、いつも余裕たっぷりで素敵でした。脇の方々も安定した演技ですばらしかったです。ただ今回も若い女性のかん高い声が苦手だなあと思いました。あれが演出なんだろうか…終始バタバタしていて、劇中で言われるような可憐さがあまり感じられなかったけど。そして、今回は一階の真ん中辺りの席だったのですが、若い人の中に声が聞き取りにくい人がいました。こういうときに舞台経験が豊富な方は違うなあと実感します。小さい声でもはっきり聞こえるのがすごいですね。あと、舞台とは関係なく携帯を2度も鳴らした前の列のおばちゃん…笑い事じゃなくてマナーですよ。後ろの列から「またやで」と声が聞こえて思わず同意してしまいました。こういうのが関西の印象になると嫌だなあ。
帰りは阪急百貨店のバーゲンに寄って、出張用の服を購入。どうして出張用かというと、こういう服は出張のときしか着ないので…。おしゃれとは無縁の職場っていまさらですが。