東京タワー


舞台版「東京タワー」を観に行ってきました。場所は、梅田のシアタードラマシティー。この劇場に来るのも、かなり久しぶりです。お昼すぎに会場に入ると、すでに満席。映画化・ドラマ化に続く三番煎じとはいえ、やはりリリー・フランキー原作の人気のすごさを感じます。わたしは映画・ドラマともに未見、原作はパラパラ読みという程度。それくらいでかえってよかったかもしれません。
主役マーくんは萩原聖人。この人は自然体で、かつ繊細さも感じられる不思議な役者さん。ナレーションも含め、2時間半しゃべりっぱなしでした。「冬のソナタ」ではヨン様の声を演じただけあって、すごく優しい声。借金まみれの自堕落なマーくんも、おかんに優しいマーくんもよかったです。おかんは加賀まりこ。さすが上手に演じておられました。でも、地の加賀まりこのイメージが強すぎて、なかなかおかんに見えなかった…。ちょっと天然なマーくんの彼女まゆみは、石田ひかり。いつも明るくてよかったです。原作のまゆみとはちょっとイメージが違うかもしれませんが。おとんは林隆三。型破れだけど、声も見た目もかっこいい…というか、かっこよすぎたかも(笑)。その他、舞台ならではのテンポいい笑いを惜しみなく提供してくれた脇役の皆さんがこれまたすばらしかったです。どうしても暗くなりがちなテーマだからか、ところどころ無理矢理な笑いがちりばめられていて微妙なところもありましたが、それでも舞台ならではの生の熱気や迫力が感じられました。お客さんもカーテンコールは3回、最後はスタンディングオベーションという熱さ。やっぱり舞台はいいなあと思った一日。